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間質性膀胱炎(IC/BPS)——細菌がいないのに膀胱が痛い・頻尿が続く難治性疾患の正しい診断と最新治療を名古屋あおいクリニック(名古屋市東区・泌尿器科)が詳しく解説
間質性膀胱炎(IC/BPS)——細菌がいないのに膀胱が痛い・頻尿が続く難治性疾患の正しい診断と最新治療を名古屋あおいクリニック(名古屋市東区・泌尿器科)が詳しく解説
**「何度も膀胱炎と言われて抗菌薬を飲んでいるが一向に治らない」「尿検査は正常なのに下腹部や膀胱が痛い」「おしっこが溜まると痛くなり・排尿すると少し楽になる」「1日20〜30回以上トイレに行く」「婦人科・内科・泌尿器科をたらい回しになっている」——これらの症状は、**細菌性膀胱炎ではなく「間質性膀胱炎(IC)」または「膀胱痛症候群(BPS)」の可能性があります。<cite index=”7-1″>「膀胱に関連する慢性の骨盤部の疼痛・圧迫感または不快感があり、尿意亢進や頻尿などの下部尿路症状を伴い、混同しうる疾患がない状態」と定義され、ハンナ病変のあるものをハンナ型間質性膀胱炎(HIC)、それ以外を膀胱痛症候群(BPS)と分類します。</cite><cite index=”6-1″>主に中高年女性に発症しますが、若年者や男性に発症することもまれではありません。</cite>2024年1月には治療薬ジムソ(DMSO)が保険収載され、治療の選択肢が広がりました。名古屋市東区の泌尿器科・名古屋あおいクリニックが、間質性膀胱炎の正確な理解・診断・最新治療(ジムソ膀胱内注入・膀胱水圧拡張術・食事療法)まで、わかりやすく詳しく解説します。
目次
- 間質性膀胱炎(IC/BPS)とは——「治らない膀胱炎」との違い
- ハンナ型と非ハンナ型(膀胱痛症候群)の違い
- 間質性膀胱炎の症状——膀胱痛・頻尿・尿意切迫感
- 間質性膀胱炎のメカニズム——なぜ痛みが起きるのか
- 間質性膀胱炎と間違えられやすい疾患
- 間質性膀胱炎の診断——問診・尿検査・膀胱鏡
- ハンナ型間質性膀胱炎は指定難病
- 【治療①】食事療法——膀胱を刺激する食品を避ける
- 【治療②】膀胱訓練・行動療法
- 【治療③】薬物療法——ペントサン・抗ヒスタミン薬・鎮痛薬
- 【治療④】ジムソ(DMSO)膀胱内注入療法——2024年保険収載の最新治療
- 【治療⑤】膀胱水圧拡張術——内視鏡的治療
- 【治療⑥】ハンナ病変への内視鏡的治療・仙骨神経刺激療法
- よくある質問(FAQ)
- 名古屋あおいクリニックでの診療について
1. 間質性膀胱炎(IC/BPS)とは——「治らない膀胱炎」との違い
定義
<cite index=”7-1″>間質性膀胱炎・膀胱痛症候群(IC/BPS)とは、「膀胱に関連する慢性の骨盤部の疼痛、圧迫感または不快感があり、尿意亢進や頻尿などの下部尿路症状を伴い、混同しうる疾患がない状態」とされます。</cite>
細菌性膀胱炎との決定的な違い:
- 細菌性膀胱炎:尿中に細菌・白血球→抗菌薬で治る
- 間質性膀胱炎:尿検査は正常・抗菌薬が効かない
「何度も膀胱炎と言われて抗菌薬を飲んでいるのに治らない」という方の中に、間質性膀胱炎が長期間見過ごされているケースが少なくありません。
有病率・好発年齢
<cite index=”6-1″>主に中高年女性に発症しますが、若年者や男性に発症することもまれではありません。2013年の調査では、国内で治療中の患者数は約4,500人と報告されており、希少疾病の一つとされています。</cite>
ただし軽症・未診断の方を含めると実際の患者数はこれより多いと考えられています。
2. ハンナ型と非ハンナ型(膀胱痛症候群)の違い
<cite index=”6-1″>2019年発行の「間質性膀胱炎・膀胱痛症候群診療ガイドライン」では、ハンナ病変のあるものをハンナ型間質性膀胱炎(HIC)と定義し、ハンナ病変は認められないが膀胱水圧拡張時の膀胱内壁からの出血が特徴的な「非ハンナ型」は膀胱痛症候群(BPS)に含まれることになりました。</cite>
| 分類 | 特徴 | 重症度 |
|---|---|---|
| ハンナ型IC(HIC) | 膀胱鏡でハンナ病変(特徴的なびらん性病変)が確認される | より重症・指定難病 |
| 膀胱痛症候群(BPS) | ハンナ病変はないが症状が続く | 軽症〜中等症が多い |
3. 間質性膀胱炎の症状——膀胱痛・頻尿・尿意切迫感
主な症状
<cite index=”9-1″>「下腹部に違和感やいつも痛みがあるが、尿はきれいだと言われる」「おしっこが溜まると痛みが出て、排尿すると痛みが和らぐ」「おしっこが近い。少ししか出ない」このような症状が出るのが間質性膀胱炎です。</cite>
膀胱痛(最も特徴的な症状):
- 膀胱が充満するにつれて下腹部・骨盤・会陰部に痛みや圧迫感が増す
- 排尿すると一時的に楽になる
- 痛みは鈍痛〜激しい痛みまで様々
頻尿:
- 昼間の排尿回数が著しく増加(10回以上・重症では20〜30回以上)
- 夜間頻尿(夜中に何度も起きる)
- 1回の排尿量が少ない(少量しか溜められない)
尿意切迫感: 急に強い尿意が来る。ただし過活動膀胱の切迫性尿失禁と異なり、間質性膀胱炎では「痛みのために我慢できない」というパターンが特徴的です。
4. 間質性膀胱炎のメカニズム——なぜ痛みが起きるのか
<cite index=”10-1″>IC/BPSの病因・病態は不明です。仮説としては、尿路上皮機能不全、リンパ球・肥満細胞の活性化、免疫性炎症、神経原性炎症、侵害刺激受容機構の異常亢進、尿中毒性物質、微生物感染などがあります。</cite>
現在最も有力とされる仮説は**「尿路上皮(膀胱の内壁)の透過性亢進説」**です。
通常、膀胱の内壁(尿路上皮)はムコ多糖類(GAG層)というバリアで覆われており、尿中の有害物質が膀胱壁に侵入するのを防いでいます。このバリアが何らかの原因で傷つくと、尿中の刺激物質(カリウムイオン等)が膀胱壁に侵入し、神経を刺激して痛みや頻尿を引き起こします。
これが、<cite index=”10-1″>コンドロイチン・ヘパリン・ヒアルロン酸といったムコ多糖類やその類似物質であるペントサンなどの補充療法の根拠</cite>となっています。
5. 間質性膀胱炎と間違えられやすい疾患
<cite index=”11-1″>急性膀胱炎に似た症状を示す場合は抗菌薬などが処方されたり、過活動膀胱と似た症状の場合には頻尿改善薬などが処方されたりしますが、それでも直らない場合にはこの病気を疑う必要があります。他の病気と症状が似ていることから診断が難しいことがよくあります。</cite>
間違えられやすい疾患:
| 疾患 | 共通する症状 | 鑑別のポイント |
|---|---|---|
| 細菌性膀胱炎 | 頻尿・排尿痛 | 尿検査で細菌・白血球陽性→抗菌薬で治る |
| 過活動膀胱 | 頻尿・切迫性 | 膀胱痛がない・排尿で楽にならない |
| 婦人科疾患(子宮内膜症等) | 骨盤痛 | 婦人科的な所見あり |
| 前立腺炎(男性) | 骨盤痛・頻尿 | 前立腺の圧痛あり |
| 膀胱がん | 血尿・頻尿 | 膀胱鏡・尿細胞診で確認 |
6. 間質性膀胱炎の診断——問診・尿検査・膀胱鏡
問診
- 症状の持続期間・痛みのパターン(膀胱充満で増悪・排尿で軽減)
- 抗菌薬への反応(効かない)
- 食事・ストレスとの関連
尿検査・尿培養
間質性膀胱炎では**尿検査が正常(または軽度の異常のみ)**が特徴です。尿培養も陰性です。
膀胱鏡検査(確定診断に重要)
膀胱内を内視鏡で観察し、ハンナ病変(特徴的なびらん性の赤い病変)の有無を確認します。膀胱水圧拡張(膀胱に生理食塩水を注入して伸展させる)の際の出血点(グロメルレーション)も診断の参考にします。
7. ハンナ型間質性膀胱炎は指定難病
<cite index=”9-1″>ハンナ型の間質性膀胱炎は平成27年1月から厚労省の指定難病となっています。指定難病とは、指定医によって診断された場合、患者さんが医療費(調剤医療費を含む)の補助を受けることができる制度です。</cite>
指定難病(226番)への登録により医療費助成が受けられます。診断・申請には難病指定医による診察と臨床調査個人票の記載が必要です。
8. 【治療①】食事療法——膀胱を刺激する食品を避ける
食事療法は間質性膀胱炎の重要な自己管理ツールです。以下の食品が症状を悪化させることがあります。
避けるべき食品・飲み物(一般的なもの):
- カフェイン: コーヒー・紅茶・緑茶・コーラ
- アルコール: ビール・ワイン・日本酒
- 酸性の食品: 柑橘類(オレンジ・レモン)・トマト・酢
- 香辛料: 唐辛子・カレー・ワサビ
- 炭酸飲料
- 人工甘味料
注意: 個人差が大きく、すべての方に同じ食品が影響するわけではありません。「排尿日誌+食事日誌」をつけて自分に影響する食品を特定することが大切です。
9. 【治療②】膀胱訓練・行動療法
膀胱訓練は間質性膀胱炎の頻尿・尿意切迫感の改善に有効です。
排尿間隔の延長:
- 現在の排尿間隔を記録し、少しずつ間隔を延ばす
- 尿意があってもすぐに行かず、5分→10分と我慢する時間を延ばす
リラクゼーション: 骨盤底筋を緩める深呼吸・腹式呼吸が痛みと尿意の緩和に役立ちます。
10. 【治療③】薬物療法——ペントサン・抗ヒスタミン薬・鎮痛薬
ペントサンポリ硫酸ナトリウム(SP-54)
GAG層(膀胱バリア)の修復を補助する内服薬。間質性膀胱炎への効果が報告されています。
抗アレルギー薬・抗ヒスタミン薬
<cite index=”11-1″>トシル酸スプラタスト(アイ・ピー・ディー)抗アレルギー剤として有効であったとの報告があります。</cite>肥満細胞の活性化を抑える目的で使用されます。
鎮痛薬
NSAIDs(ロキソプロフェン・ジクロフェナク等)・アセトアミノフェンが痛みの軽減に使用されます。
三環系抗うつ薬
アミトリプチリン等が膀胱の痛み・頻尿に補助的に使用されることがあります。膀胱の痛みを和らげる神経への作用が期待されます。
11. 【治療④】ジムソ(DMSO)膀胱内注入療法——2024年保険収載の最新治療
<cite index=”9-1″>ジメチルスルホキシド(商品名:ジムソ膀胱内注入液50%)は2024年1月に保険収載され、膀胱内注入療法が保険診療で受けられるようになりました。2週間の間隔をあけて6回膀胱内に注入します。</cite>
作用機序
<cite index=”5-1″>ジメチルスルホキシドをカテーテルを介して膀胱に注入し15分間滞留させることで、サブスタンスPが減少し肥満細胞の顆粒化が誘発され、患者の最大半数で症状の軽減が認められます。</cite>
治療スケジュール
- 2週間ごとに1回の膀胱内注入
- 計6回を1クール
- 必要に応じて繰り返し実施
副作用
<cite index=”9-1″>副作用として、膀胱痛(30.6%)、尿道痛、膀胱刺激症状(各10%以上)、膀胱不快感、頻尿、呼吸臭・皮膚臭異常(ニンニク様の臭い)(各5〜10%未満)などが報告されています。</cite>
12. 【治療⑤】膀胱水圧拡張術——内視鏡的治療
<cite index=”6-1″>ICの適応で唯一保険収載されていた治療法が膀胱水圧拡張術です。</cite>(2024年のジムソ保険収載前は唯一の保険適用治療でした。)
麻酔下で膀胱に生理食塩水を注入し、膀胱を伸展させることで症状を改善させます。診断と治療を兼ねる場合があります。侵襲性が高いため入院・専門病院での施術が必要です。
13. 【治療⑥】ハンナ病変への内視鏡的治療・仙骨神経刺激療法
ハンナ病変の内視鏡的切除・焼灼
ハンナ型IC(HIC)ではハンナ病変を膀胱鏡下で切除または電気凝固することで症状が改善することがあります。
仙骨神経刺激療法
<cite index=”5-1″>仙骨神経根(S3)刺激は、一部の患者にとって助けとなります。</cite>膀胱への神経信号を調節する植込み型デバイスを用いた治療法で、薬物療法が効かない難治例に検討されます。
外科的治療(最終手段)
<cite index=”5-1″>手術(膀胱部分切除術・膀胱拡大術・新膀胱造設術・尿路変向術)は、他の全ての治療に不応で耐えがたい疼痛を有する患者のための最後の手段です。</cite>
14. よくある質問(FAQ)
Q. 何度も抗菌薬を飲んでいるのに膀胱炎が治りません。間質性膀胱炎ですか?
A. 「尿検査が正常または軽度の異常のみ・抗菌薬を飲んでも改善しない・膀胱が充満すると痛む」という場合は間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の可能性があります。泌尿器科での膀胱鏡検査を含む精密検査が必要です。
Q. ジムソの膀胱内注入治療はどこで受けられますか?
A. 2024年1月に保険収載されたため、対応できる泌尿器科で受けられます。カテーテルを用いた処置が必要なため、泌尿器科専門医のいるクリニック・病院を受診してください。当院でもご相談に対応しています。
Q. 指定難病の認定を受けたいのですがどうすればいいですか?
A. ハンナ型間質性膀胱炎の診断が確定した場合、難病指定医による「臨床調査個人票」の記載が必要です。申請書類を都道府県(愛知県)の窓口に提出することで医療費助成が受けられます。まず泌尿器科を受診してください。
15. 名古屋あおいクリニックでの診療について
名古屋市東区にある**名古屋あおいクリニック(泌尿器科・皮膚科・内科)**では、間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の診断・治療に対応しています。
当院で対応できる主な内容
- 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の診断(問診・尿検査・残尿測定)
- 膀胱鏡検査(ハンナ病変の確認)
- ジムソ(DMSO)膀胱内注入療法(2024年保険収載)
- 食事療法・膀胱訓練の指導・排尿日誌の活用
- ペントサン・抗アレルギー薬・鎮痛薬の処方
- 指定難病申請のサポート・難病指定医への紹介
- 膀胱水圧拡張術・手術が必要な場合の専門病院への紹介
こんな方はぜひご相談ください
- 尿検査が正常なのに膀胱・下腹部が痛い
- 抗菌薬を飲んでいるのに膀胱炎が治らない
- 1日10回以上トイレに行く・夜中も何度も起きる
- 膀胱が溜まると痛くなり、排尿すると楽になる
- 婦人科・内科をたらい回しになっている
- 間質性膀胱炎と診断されたが治療の選択肢を知りたい
「間質性膀胱炎は正しい診断と継続的な治療で症状をコントロールできます。『治らない膀胱炎』と諦めずにまずご相談ください。」
名古屋あおいクリニックのご案内
名古屋あおいクリニック 皮膚科・美容皮膚科・内科・泌尿器科・児童精神科・精神科
〒461-0005 愛知県名古屋市東区東桜2-4-1 第三コジマビル6階
【TEL】052-737-7117
【診療時間】 10:30~13:30 14:30~19:00
【休診日】不定休
【アクセス】 高岳駅より徒歩4分 新栄町駅より徒歩5分
【ホームページ】https://www.nagoya-aoi-clinic.com/ 【Instagram】https://www.instagram.com/nagoya.aoi.clinic
オンライン予約はホームページより24時間受け付けております。 皆さまのご来院を心よりお待ちしております。
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