手足口病とヘルペスの鑑別と治療|症状の違い・見分け方を名古屋あおいクリニック(名古屋市東区・皮膚科)が詳しく解説

手足口病とヘルペスの鑑別と治療|症状の違い・見分け方を名古屋あおいクリニック(名古屋市東区・皮膚科)が詳しく解説

「口の中に水疱ができた」「手足に発疹が出た」「高熱と口内炎が同時に出た」——このような症状が子どもに出たとき、手足口病なのかヘルペスなのか、判断に迷う保護者の方は多いです。両者は症状が似ている部分がありながら、原因・感染経路・治療法・重症化リスクが異なります。名古屋市東区の皮膚科・名古屋あおいクリニックが、手足口病とヘルペスの見分け方・鑑別ポイント・治療法・家庭でのケアについて、わかりやすく詳しく解説します。


目次

  1. 手足口病とヘルペス——まず何が違うのか
  2. 手足口病とは
  3. ヘルペスとは(単純ヘルペスウイルス感染症)
  4. 【鑑別の核心】手足口病 vs ヘルペスの見分け方
  5. 手足口病の詳しい症状
  6. ヘルペス(口唇ヘルペス・歯肉口内炎型)の詳しい症状
  7. カポジ水痘様発疹症——アトピーの子どもに起こる重症型
  8. 手足口病に似た他の疾患との鑑別
  9. 手足口病の治療法
  10. ヘルペスの治療法
  11. 重症化サイン——すぐに救急受診が必要な症状
  12. 感染予防と日常生活の注意点
  13. 保育園・幼稚園・学校への登園・登校の基準
  14. よくある質問(FAQ)
  15. 名古屋あおいクリニックでの診療について

1. 手足口病とヘルペス——まず何が違うのか

口の中の水疱・潰瘍、手足の発疹——このような症状を見て「手足口病?それともヘルペス?」と迷う場面は非常に多いです。

最も重要な違いは原因ウイルス・発疹の分布・重症化リスクです。

比較項目手足口病ヘルペス(HSV)
原因ウイルスエンテロウイルス(コクサッキーA・B群等)単純ヘルペスウイルス1型・2型(HSV-1・HSV-2)
主な感染経路飛沫・接触・糞口感染接触感染(唾液・皮膚病変)
好発年齢乳幼児〜5歳乳幼児〜成人(初感染は乳幼児期が多い)
口腔内病変口腔粘膜・舌・軟口蓋に散在性水疱・潰瘍歯肉・口腔前庭・口唇に多発・出血しやすい
手足の発疹あり(手掌・足底・臀部に特徴的)通常なし(口唇周囲・顔面に限局)
発熱軽度〜中等度(38℃前後)・発熱しないことも初感染では高熱(39〜40℃)が多い
抗ウイルス薬なし(対症療法のみ)あり(アシクロビル等)
治癒期間1〜2週間で自然軽快抗ウイルス薬で早期改善可能

2. 手足口病とは

概要

手足口病(Hand, Foot and Mouth Disease:HFMD)は、エンテロウイルス属のウイルス(主にコクサッキーウイルスA16型・A6型・A10型、エンテロウイルス71型など)が原因の急性ウイルス感染症です。

夏〜秋に流行のピークを迎え、乳幼児(特に5歳以下)に多く見られます。日本では毎年夏季に全国的な流行が報告されており、保育園・幼稚園での集団感染が問題となります。

感染経路

  • 飛沫感染: 咳・くしゃみによる飛沫
  • 接触感染: 水疱の内容液・唾液・便との直接接触
  • 糞口感染: 便中のウイルスを手に付着させた後の経口感染(手洗いの重要性)

感染してから症状が出るまでの潜伏期間は3〜5日程度です。


3. ヘルペスとは(単純ヘルペスウイルス感染症)

概要

ヘルペス(Herpes Simplex Virus感染症)は、**単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)または2型(HSV-2)**による感染症です。

HSV-1: 主に口唇・顔面・口腔内に感染。乳幼児期の初感染が多い HSV-2: 主に性器に感染。性的接触による感染が多い

本記事では口腔・顔面ヘルペス(HSV-1による初感染・再発)を中心に解説します。

ヘルペスの初感染と再発

初感染(プライマリーHSV感染): 免疫のない状態での初めての感染で、症状が強く出ることが多いです。乳幼児ではヘルペス性歯肉口内炎として現れることが多く、高熱・歯肉の腫れ・口腔内多発潰瘍・よだれの増加・食欲不振が特徴です。

再発(口唇ヘルペス): 初感染後、ウイルスは神経節(三叉神経節)に潜伏します。疲労・発熱・紫外線・ストレス・免疫低下をきっかけに再活性化し、口唇に水疱・痂皮が生じます(いわゆる「熱の花」)。

感染経路

  • 直接接触: 口唇・皮膚病変・唾液との接触
  • 「キス」「タオルの共用」「食器の共用」は感染リスクがあります
  • 潜伏期間は2〜7日程度

4. 【鑑別の核心】手足口病 vs ヘルペスの見分け方

ポイント①「手足の発疹があるか」

手足口病: 手掌・足底・臀部に特徴的な発疹(小水疱・丘疹)が出現します。「手・足・口」の3か所に同時または前後して発疹が出るのが命名の由来です。

ヘルペス: 手足への発疹は通常みられません。病変は口唇・口腔内・顔面に限局します。(ただしカポジ水痘様発疹症では全身に広がることがあります——後述)

手足に発疹があれば手足口病を強く疑う

ポイント②「口腔内病変の分布と性状」

手足口病:

  • 口腔粘膜・舌・軟口蓋に散在性の小水疱・潰瘍
  • 歯肉の腫脹・出血は少ない
  • 病変は比較的少数

ヘルペス性歯肉口内炎(初感染):

  • 歯肉全体の著明な腫脹・発赤・出血が特徴的(手足口病との重要な違い)
  • 口腔前庭・口唇周囲・舌に多発性の水疱・潰瘍
  • 病変が多数で口腔内全体に広がる
  • よだれが著明に増加する
  • 口の痛みが非常に強く、飲食を拒否することが多い

歯肉が腫れて出血している・よだれがひどく増えているならヘルペスを疑う

ポイント③「発熱の程度」

手足口病:

  • 発熱は軽度〜中等度(37〜38℃台)が多い
  • 発熱しないケースも約3割程度ある
  • 発疹が先行して後から発熱することもある

ヘルペス性歯肉口内炎(初感染):

  • 高熱(39〜40℃)が数日続くことが多い
  • 発熱→口腔症状の順に出ることが多い
  • 不機嫌・食欲不振が著明

39℃以上の高熱+口腔症状ならヘルペス初感染を疑う

ポイント④「年齢・既往歴」

手足口病:

  • 5歳以下に圧倒的に多い
  • 複数回罹患することがある(型が異なれば再感染)

ヘルペス初感染:

  • 生後6ヶ月〜3歳の乳幼児に多い
  • 母体からの移行抗体が消失した後に初感染することが多い

過去に手足口病に罹ったことがある・兄弟も同じ症状なら手足口病の可能性が高い

ポイント⑤「周囲の流行状況」

  • 保育園・幼稚園で手足口病が流行している→手足口病の可能性が高い
  • 家族(親・兄弟)に口唇ヘルペスがある→HSV感染の可能性を考慮

鑑別まとめフローチャート

口の中に水疱・潰瘍がある
   ↓
手足(手掌・足底)にも発疹がある?
 ├─ YES → 手足口病を強く疑う
 └─ NO  → 続けて確認
   ↓
歯肉が腫れて赤くなっている・出血している?
 ├─ YES → ヘルペス性歯肉口内炎を強く疑う
 └─ NO  → 続けて確認
   ↓
39℃以上の高熱が続いている?
 ├─ YES → ヘルペス性歯肉口内炎の可能性あり
 └─ NO  → 手足口病・アフタ性口内炎等を検討

5. 手足口病の詳しい症状

典型的な経過

1〜2日目: 微熱(37〜38℃台)または発熱なし。倦怠感・食欲不振。 2〜3日目: 口腔内(舌・軟口蓋・頬粘膜)に小水疱・潰瘍が出現。口の痛みから食欲不振・飲水困難になることがある。 3〜5日目: 手掌・手指側面・足底・足趾に小水疱・丘疹が多数出現。臀部・膝・肘に出ることもある。 1〜2週間後: 発疹は自然消退する。

手足口病の発疹の特徴

口腔内: 舌・軟口蓋を中心に2〜5mm程度の小水疱・潰瘍が散在します。アフタ性口内炎より浅く、周囲の発赤が比較的少ないです。

手掌・手指: 2〜5mm程度の楕円形・細長い小水疱が手掌・手指の側面・甲に出現します。水疱の壁は比較的厚く、「ぷっくり」した外観が特徴です。かゆみは少ないです。

足底・足趾: 手と同様の小水疱が足底・足趾に出現します。体重がかかっても特に痛みはありません。

臀部: コクサッキーA6型では臀部への発疹が多くみられます。

コクサッキーA6型の特徴

近年増加しているコクサッキーA6型による手足口病は、**従来より強い皮膚症状(大きな水疱・広範な皮疹)**が現れやすく、**回復期(1〜2ヶ月後)に爪が剥がれる(爪甲脱落)**という特徴があります。これは一時的な現象で、新しい爪が生えてきます。

合併症(重症化)

手足口病の重症合併症: ほとんどの場合は軽症で自然軽快しますが、まれに重篤な合併症が生じます。

  • 無菌性髄膜炎: 頭痛・嘔吐・頸部硬直(特にエンテロウイルス71型)
  • 脳炎: 意識障害・けいれん(エンテロウイルス71型で注意)
  • 急性弛緩性麻痺: 手足の麻痺(まれ)
  • 心筋炎: 不整脈・心不全(まれ)

エンテロウイルス71型は重症化しやすいことが知られており、特に注意が必要です。


6. ヘルペス(口唇ヘルペス・歯肉口内炎型)の詳しい症状

ヘルペス性歯肉口内炎(初感染・乳幼児に多い)

典型的な経過:

1〜2日目: 突然の高熱(39〜40℃)・不機嫌・食欲不振 2〜3日目: 歯肉の著明な腫脹・発赤・出血。口腔内全体に多発性の小水疱→潰瘍が形成される。口の痛みが非常に強く、飲食を拒否する(脱水に注意)。よだれが著著しく増加する。 4〜7日目: 症状のピーク 7〜14日目: 徐々に症状が軽快(抗ウイルス薬使用で早期改善)

歯肉所見(最重要の鑑別点): ヘルペス性歯肉口内炎では歯肉全体が赤く腫れ上がり、触れると出血しやすいという所見が特徴的です。この歯肉炎は手足口病・アフタ性口内炎では見られません。

口唇ヘルペス(再発型)

典型的な経過:

前駆症状: 口唇・口周囲のピリピリ感・かゆみ・熱感(ウイルス再活性化の前兆) 1〜2日: 小さな紅斑・丘疹が集簇して出現 2〜4日: 多発性の小水疱が集まって出現(「ぶどうの房状」) 5〜7日: 水疱が破れて潰瘍・痂皮(かさぶた)が形成される 7〜10日: 痂皮が脱落して治癒

再発のきっかけ: 発熱・疲労・強い日光・ストレス・免疫低下(いわゆる「熱の花」はヘルペスの再発です)


7. カポジ水痘様発疹症——アトピーの子どもに起こる重症型

カポジ水痘様発疹症とは

**カポジ水痘様発疹症(Kaposi’s Varicelliform Eruption:KVE)**は、アトピー性皮膚炎など皮膚バリア機能が低下している患者が単純ヘルペスウイルスに感染した際に、全身に急速に広がる重症感染症です。

通常は口唇・顔面に限局するヘルペスが、皮膚バリアが破れた湿疹部位から全身に侵入・拡大することで生じます。

症状

  • 突然の高熱(39〜40℃以上)
  • 顔面・頸部・体幹に急速に広がる多発性の水疱・膿疱
  • 水疱は「へそ型のくぼみ(中心陥凹)」があり、互いに融合して広がる
  • 強い疼痛
  • ぐったりした全身状態の悪化

重要性——緊急受診が必要

カポジ水痘様発疹症は重症化・入院治療が必要な緊急疾患です。アトピー性皮膚炎の子どもが急に全身に水疱が広がった場合は、直ちに皮膚科・小児科を受診してください。

治療: アシクロビルの点滴静注が必要なケースが多く、入院治療が行われます。


8. 手足口病に似た他の疾患との鑑別

アフタ性口内炎

口腔内に円形・楕円形の白色〜黄白色の潰瘍が単発〜少数出現します。手足の発疹はなく、発熱も通常ありません。再発を繰り返す傾向があります。

ヘルパンギーナ

同じエンテロウイルスによる感染症で、高熱(39℃以上)と口蓋垂周囲・後咽頭壁の水疱・潰瘍が特徴です。手足に発疹は出ません。夏季に流行します。

手足口病とヘルパンギーナの鑑別: 両者はエンテロウイルスが原因で夏に流行しますが、ヘルパンギーナでは手足に発疹がなく、発熱が高いのが特徴です。

水痘(水ぼうそう)

水痘帯状疱疹ウイルス(VZV)による感染症で、全身に痒みの強い水疱・丘疹が多発します。発疹は顔・体幹から始まり全身に広がります。手足口病と異なりかゆみが強く・頭皮にも発疹が出ます

多形性紅斑(スティーブンス・ジョンソン症候群)

感染後・薬剤性に生じる重篤な皮膚粘膜疾患で、標的(ターゲット)病変・口腔粘膜のびらん・眼症状などが出現します。重篤なため早急な医療機関受診が必要です。


9. 手足口病の治療法

基本は対症療法

手足口病に対する特異的な抗ウイルス薬・根本治療薬はありません。通常1〜2週間で自然軽快するため、症状を和らげる対症療法が中心となります。

発熱・痛みへの対処

  • アセトアミノフェン(カロナール等): 発熱・口内炎の痛みに有効。38.5℃以上の発熱・痛みが強い場合に使用
  • アスピリン・イブプロフェン: 小児への使用は慎重に(ライ症候群・胃腸障害のリスク)

口内炎の痛みへの対処

  • 口腔内外用薬(アズレン含嗽薬・口腔ジェル等): 痛みの軽減
  • 熱いもの・酸っぱいもの・しょっぱいものは口腔内を刺激するため避ける
  • **冷たいもの(アイスクリーム・ゼリー・冷やしたヨーグルト)**は口内炎の痛みを和らげ、水分・栄養補給にも有効

水分補給・脱水予防

口の痛みで水分摂取が減少するため、脱水に注意してください。

  • 水・麦茶・アクアライト(経口補水液)などを少量ずつ頻回に与える
  • 哺乳・飲水が著しく困難な場合・尿量が減っている場合は受診が必要
  • 脱水が進んでいる場合は点滴が必要なケースもあります

登園・登校について

手足口病は学校保健安全法の第三種感染症に分類されており、法律上は登園・登校禁止ではありません(後述)。


10. ヘルペスの治療法

抗ウイルス薬が有効——早期開始が重要

ヘルペスウイルス感染症には抗ウイルス薬(アシクロビル・バラシクロビル・ファムシクロビル)が有効です。症状出現後できるだけ早く(特に前駆症状・発症後72時間以内)開始することで効果が高まります。

初感染(ヘルペス性歯肉口内炎)の治療

アシクロビル内服(またはシロップ)

  • 乳幼児:アシクロビル懸濁液15mg/kg/日、5日間
  • 学童以上・成人:アシクロビル200mg×5回/日、7〜10日間
  • またはバラシクロビル(ゾビラックス等)

対症療法の併用:

  • アセトアミノフェンによる解熱・鎮痛
  • 口腔内外用薬(アズレン含嗽薬等)による疼痛軽減
  • 水分補給・経口補水液

口唇ヘルペス(再発型)の治療

外用抗ウイルス薬: アシクロビルクリーム(ゾビラックス軟膏)・ビダラビン軟膏

  • 前駆症状(ピリピリ感)が出た時点から塗布開始
  • 1日5回塗布・5〜7日間継続

内服抗ウイルス薬(重症例・頻回再発例):

  • バラシクロビル(バルトレックス)500mg×2回/日、5日間
  • ファムシクロビル(ファムビル)250mg×3回/日、5日間

再発抑制療法(再発が月1回以上の場合):

  • バラシクロビル500mg×1回/日を長期継続

カポジ水痘様発疹症の治療

  • **アシクロビル点滴静注(入院加療)**が基本
  • 早急な受診・入院が必要です

11. 重症化サイン——すぐに救急受診が必要な症状

手足口病・ヘルペスともに、以下の症状が出現した場合は直ちに救急受診してください。

手足口病で緊急受診が必要な症状

神経系合併症(脳炎・髄膜炎)のサイン:

  • 繰り返す嘔吐・強い頭痛
  • けいれん(ひきつけ)
  • 意識がぼーっとしている・呼びかけに反応しない
  • 首が固くなる(頸部硬直)
  • 目の動きが変(眼振)

循環器・呼吸系合併症のサイン:

  • 脈が速い・不規則
  • 呼吸が苦しそう・息が荒い
  • 唇・顔が青紫色になる(チアノーゼ)

脱水のサイン:

  • 6時間以上おしっこが出ない
  • ぐったりして反応が鈍い
  • 目が落ちくぼんでいる・涙が出ない
  • 唇・口が乾燥している

ヘルペスで緊急受診が必要な症状

  • アトピーの子どもで全身に急速に水疱が広がる(カポジ水痘様発疹症)
  • 眼瞼・眼球周囲に水疱が出現(眼ヘルペス——失明リスク)
  • 高熱+意識障害・けいれん(ヘルペス脳炎)
  • 新生児に口唇周囲の水疱(新生児ヘルペス——最重症)

12. 感染予防と日常生活の注意点

手足口病の感染予防

手洗いの徹底 手足口病の最も重要な予防策は石鹸と流水による丁寧な手洗いです。便の中のウイルスは長期間感染力を持つため(排便後・おむつ交換後の手洗いは特に重要)。

接触を避ける 発疹が出ている間は、水疱の内容液が感染源になります。水疱が破れないようにし、発疹部位を触った後の手洗いを徹底してください。

排泄物の適切な処理 おむつ・排泄物の処理後は必ず手洗いをしてください。

ヘルペスの感染予防

接触感染を避ける

  • 口唇ヘルペスがある間はキス・食器・タオルの共用を避ける
  • 水疱に触れた後は手洗いを徹底する

新生児への感染に特に注意 口唇ヘルペスがある大人が新生児に「ほっぺにキス」「口移しで食べ物を与える」ことは絶対に避けてください。新生児ヘルペスは非常に重篤(脳炎・死亡リスク)です。

免疫力の維持 再発は免疫力低下時に起きやすいため、十分な睡眠・栄養管理が重要です。


13. 保育園・幼稚園・学校への登園・登校の基準

手足口病

手足口病は学校保健安全法第三種感染症に分類されており、法律上の登園・登校停止義務はありません

ただし、以下を考慮して対応してください。

  • 発熱・口の痛みが強い間は自宅療養することが推奨されます
  • 水疱が破れていない状態(感染リスクが高い)での登園は控えることが望ましいです
  • 水疱がかさぶたになり、食欲・元気が回復したら登園可能と考えてよいでしょう
  • 施設によってルールが異なるため、事前に保育園・幼稚園・学校に確認してください

ヘルペス(単純ヘルペスウイルス感染症)

ヘルペスも学校保健安全法上の出席停止疾患には指定されていません(ただし施設によって異なる)。

  • 水疱が活動性(液体が残っている)の間は感染リスクがあります
  • カポジ水痘様発疹症・重症型は入院治療が必要なため登園は当然不可
  • 口唇ヘルペス再発(痂皮期)では感染リスクは低下しますが、食器・タオル共用への注意が必要

14. よくある質問(FAQ)

Q. 手足口病とヘルペス、病院で検査して区別できますか?

A. はい。ウイルス抗原検査・PCR検査でウイルスの種類を特定できます。ただし、典型的な症状(手足口病:手足の発疹+口腔内病変/ヘルペス:歯肉腫脹+高熱)があれば、臨床的に診断できることが多いです。皮膚科・小児科での診察が最も確実です。

Q. 手足口病に大人もかかりますか?

A. かかります。子どもに比べると軽症のことが多いですが、大人でも発熱・口腔内潰瘍・手足の発疹が出ることがあります。特に免疫のない大人が保育士・親として感染するケースがあります。また大人の手足口病は爪甲脱落が起きやすいとされています。

Q. 手足口病になったら何を食べさせればいいですか?

A. 口の痛みで食べにくい状態のため、熱くない・酸っぱくない・しょっぱくない・柔らかい食べ物が適しています。アイスクリーム・プリン・ゼリー・冷ましたうどん・おかゆなどが食べやすいです。水分補給が最優先で、経口補水液・麦茶・牛乳なども活用してください。

Q. 口唇ヘルペスがある親が赤ちゃんにキスをしても大丈夫ですか?

A. 絶対に避けてください。口唇ヘルペスがある間(水疱・痂皮のある時期)のキスは、新生児・乳児への感染リスクがあります。新生児ヘルペスは全身感染・脳炎・死亡のリスクがある非常に重篤な疾患です。食器・タオルの共用も避けてください。

Q. 手足口病は何度もかかりますか?

A. はい。手足口病の原因ウイルスは複数の型があり、別の型に対する免疫はないため、繰り返し感染することがあります。毎年夏になるたびに手足口病になるというケースも珍しくありません。

Q. 爪が剥がれてきました。どうすればいいですか?

A. コクサッキーA6型による手足口病では、感染後1〜2ヶ月後に爪甲脱落(爪が根元から剥がれる)が起きることがあります。これは一時的な現象で、自然に新しい爪が生えてきます。爪が剥がれた部分の保護(テープで覆う等)を行い、気になる場合は皮膚科を受診してください。

Q. ヘルペスは完治しますか?

A. 単純ヘルペスウイルスは初感染後、神経節に潜伏し続けます。ウイルスを体内から完全に除去することは現時点ではできません。ただし、抗ウイルス薬により症状の早期改善・再発回数の減少が可能です。「完全に治る」ものではありませんが、適切な管理で日常生活への支障は最小限にできます。


15. 名古屋あおいクリニックでの診療について

名古屋市東区にある**名古屋あおいクリニック(皮膚科)**では、手足口病・ヘルペス感染症の診断・治療・鑑別に対応しています。

当院で対応できる主な内容

  • 手足口病・ヘルペスの臨床診断・鑑別診断
  • ヘルペス性歯肉口内炎の抗ウイルス薬処方
  • 口唇ヘルペス(外用・内服抗ウイルス薬)の処方
  • カポジ水痘様発疹症の緊急評価・専門機関への紹介
  • 手足口病の対症療法処方・登園判断
  • 爪甲脱落(コクサッキーA6型後)の経過観察
  • 重症化サインの確認・必要に応じた専門科への紹介

こんな方はぜひご相談ください

  • 子どもの口の中に水疱・潰瘍ができた
  • 手足に発疹が出た
  • 高熱と口の痛みが同時に出た
  • 「手足口病かヘルペスかわからない」
  • 口唇に水疱が繰り返しできる
  • アトピーの子どもに全身に水疱が広がっている(緊急)
  • 手足口病後に爪が剥がれてきた

症状が似ていても治療法が異なります。「どちらかわからない」という状態こそ、皮膚科での正確な診断が最も重要です。お気軽にご相談ください。


まとめ

  • 手足口病はエンテロウイルス・ヘルペスはHSVが原因で、治療法が根本的に異なります
  • 最大の鑑別ポイントは「手足の発疹(手足口病にあり・ヘルペスにはなし)」と「歯肉の腫脹・出血(ヘルペスに特徴的)」です
  • ヘルペスには抗ウイルス薬が有効で、早期開始(72時間以内)が効果的です
  • 手足口病の治療は対症療法が中心で、水分補給・脱水予防が最重要です
  • アトピーの子どもがヘルペスに感染するとカポジ水痘様発疹症という重症型になる可能性があり、緊急受診が必要です
  • けいれん・意識障害・脱水・全身への急速な水疱拡大は緊急受診のサインです
  • 口唇ヘルペスがある大人から新生児への感染は非常に危険です

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(皮膚科・美容皮膚科・内科・泌尿器科・児童精神科・精神科)

〒461-0005
愛知県名古屋市東区東桜2-4-1 第三コジマビル6階

【TEL】
052-737-7117

【診療時間】
10:30~13:30
14:30~19:00

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不定休

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高岳駅より徒歩4分
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